2016年09月08日

トレーニングを可哀想と思わせているもの

先日親戚が来た時、ルビーのマズルガードが床に落ちてるのを見て
 「えっなんで?!」
って。
ルビーを良く知ってるので、必要ないじゃないどうしてそこまでと思ったらしいのです。

「マズルガードは可愛そうなものではないし、むしろ付けるの大好きにしておいてあげた方が何かの時負担を減らしてあげられるし、平気なものが沢山の方が幸せだなって思って。」

って話したけど頭の上にには”?”がいっぱいだったかも。

犬のトレーニングというと犬を叱ってお行儀よくさせる、みたいな固定観念があるみたいで、何かをさせる系ではない社会化のトレーニングってまだまだ一般的ではないんだなと感じました。

私も最初の頃は巷でいうトレーニングと何かが違うけど何が違うのかわからなくて、わかりたくてしょうがなくてずっと勉強していてこうなった、という感じです。今は学んでいることをいろんな場面で体現できるようにがんばっているところです。

社会化のトレーニングって、犬は特に何もしなくていい、何もしていない犬に「おりこさんだね♪」って声をかけるところから始まります。
何もしなくても楽しくて嬉しくて、なんだかふんわり温かい・・・そんなものにワンコさんが包まれるトレーニング。
ワンコさんの緊張をほぐして、その状態(リラックス)に色んなものを条件づけて、いざという時、例えばパニックになってしまった時にそれを使ってリラックスに導きます。

人間はなかなか人間目線を捨てられないので、吠えひとつとってもパニックで吠えているのか、意識的に吠えているのか見分けがつかないし、しかも吠え声が人にとって心地の良いものではないので”吠えは全部悪いもの”として叱ってしまったりしがちですが、叱りとは正反対のもので落ち着いた状態に導くことをめざします。
逆に言うと、リラックスに導くのだから叱ったり脅かしたり痛みを与えたりはできるはずがないのです。

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クリームチーズやちゅ〜るを塗って、大きなコングと化したマズルガード。
頭の後ろのバンドはまだ付けたり外したりしてます。


そう、それで、親戚の人にはここまで詳しく話す事はできなかったので

「トレーニングというよりコンディショニング、って感じなんだ」

ってお話ししました。

この言葉はチャーリードッグスクール・夏目先生の記事からの言葉です。
”コンディショニング”で検索したら色々でてきたのですが、今日はこちらの記事を。

「興奮状態または眠りについているときや老化によりぼんやりしたときなど、危険を察知すれば攻撃行動により身を守りやすくなる、のは想像に難くない、です。
犬の一生を通じてコンディショニングするために、優しく犬を育てて優しく接しましょう。
(本文より引用)

まだまだ小さな子犬や思春期のワンコさん、そして老犬まで。
こちらが脅したり嫌なことはしていないつもりでも、犬からしたら嫌だと思っていることがあるかもしれないから、そういう部分も並行して勉強しつつ、の日々であります。人間からみたら攻撃行動としか見えないものも、彼らからしたら自分を守ってるかもしれないんですよね。

犬のコンディショニングを意識していると、自分も整っている必要があることに気づくので、自然と自分もコンディショニングされていることに気づきます。
犬を導くとか言って結局どちらが導かれているんだろう?って。
ルビーに感謝しなくちゃですね。


posted by カエデ at 01:21| Comment(0) | ルビーとの取り組み | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月28日

私を真似してね、と堂々と言えるように

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連日の夏の強い陽射しに疲れた植物たちが昨日の雨の中でみずみずしく輝いていたので、縁側(・・じゃないけど。^^;)に座ってボーッとしていたらルビーが隣にきて同じ方向を見て座りました。ちょっとの間二人でベランダを見ていたんですけど・・・。

これって模倣してるのかな?どうなのかな?

私の犬の学校で「模倣学習」というのを勉強したので、自分でも色々調べてみました。
模倣学習とは下記の様なものです。


他個体(モデル個体)の行動を観察した結果、モデル個体と同じ行動をするようになることを模倣というが、観察という経験によって行動が変化するのであるから、模倣は学習の一種であり、模倣学習とよばれている。(p.164)
人間や類人猿などの高等動物に見られる”社会的学習”と言われていますが、社会性の高い犬も、この模倣学習をすると言われています。

dog actuallyの過去記事にもあったのでご紹介しておきますね。


この記事の中にある「Do as I do」ゲーム、出来たら楽しそうですよね。
私は時々ルビーのしぐさ(そっぽを向くとか寝転ぶとか)を逆模倣して遊んだりするんですけど、ルビーの頭の上に”!”が灯ったりウキウキ感が伝わってきたりして楽しいんですよね。

でもこの「Do as I do」、ゲームとして楽しむのもいいけれど、視点を日々の暮らしに移してみて、もしかしたら何気ない生活の中で犬達が飼い主である私達を模倣しているかも・・・と考えてみると・・・。

いつもバタバタ、ソワソワ落ち着かなかったり、彼らを大声で怒鳴ったり叩いたり蹴ったり、ものを投げたり、できないよね・・・と私は思います。

模倣学習って本当に侮れなくて、「ビジュアル図解心理学」(植木理恵著 )にはこんなことが書いてあります。

ビジュアル図解 心理学 -
ビジュアル図解 心理学 -

パンデューラは、幼児の前で大人がある人形に対して罵倒しながら暴力をふるうのを見せたあと、子供達だけで遊ばせて模倣的攻撃行動がどの程度起きるかを観察した。その結果、攻撃行動の回数が増えたのである。(p.86)

人間の言葉のわからない犬達にとって、私達の行動や様子、醸し出す空気や匂い音は重要な情報源だと思います。
言葉が分からないから、もしかしたら私が大きな声で怒鳴ったら、それは私が吠えている様に見えないかな?
家の中でいつもイライラして、夫にグチグチ小言を言っていたら彼女もピリピリイライラ落ち着けないかもしれない。^^;
私がルビーのリードをグイっと引っ張ってルビーが怖かったり痛かったりしたら、自分が攻撃されたと感じて、今度は彼女は何かの時に他のものをたやすく攻撃するようにならないだろうか。

一緒に暮らす伴侶動物としての彼らに、そんなことを教えたいと思っている人はいないのではないでしょうか。
犬達に穏やかに成長して欲しいと思ったら、穏やかな自分を示すのが彼らにとっては分かりやすいのかもしれません。そして更なるリラックスに導くためにユーモアも忘れずに。

ちなみに、ルビーが我が家に来た当初、色々と行動が迷走(リビング中に排泄したりとかあれとかこれとか色々^^;)していたのは、^^;私自身が不安そうにソワソワ落ち着かないで迷走していたからかもね。^^;
感情の伝播もあるかもしれないけれど、どちらだったかはわからない。どちらもだったかもしれない。
でもわかるのは、いずれにせよ私自身が落ち着くこと、そしていつも穏やかでいること。彼女がもし攻撃的な態度に出そうになったとしても、穏やかにでもしっかりとその行動を止める事。
そういう私である方が、ルビーは落ち着けたんだということは確かなことの様です。

いつでも
「私を真似してね」
って犬達の前で言えるように、日々精進なのであります。


posted by カエデ at 00:05| Comment(0) | ルビーとの取り組み | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月18日

「犬のハズバンダリートレーニング」で見えてくるもの


昨日はCDSの座学に参加いたしました。メインはハズバンダリートレーニング、それも”犬の”「ハズバンダリートレーニング」だった訳ですが。

ハズバンダリートレーニング(husbandry training)は、「受診動作」と訳され、もともとは動物園などの飼育動物達に診察や診察の際の保定などをストレスなくやらせてもらえるようにするトレーニングのことを言います。

ポイントは、いくら犬や猫がこちらがして欲しい体勢をとってくれても、嫌々やっていたり、仕方ないから我慢していたり、興奮していたりするのではなく、”リラックス”した状態でそれらができること(受け入れられること)なのかなと。

”受信動作”だけれど、形だけを作ろうとするのではなく、ワンコさんニャンコさんの心の状態を考えてあげたいと思います。
ほわ〜んとリラックスしたまま抱っこさせてくれたり、爪を切らせてくれたり、体のあちこちを触ってもうっとりしたままでいてくれるかな、とか。

そんな関係になる為にはやはり普段から飼い主である私が彼らの身体や心に丁寧に接してあげることが大切で、犬や猫にとって怖い人、一緒にいて居心地の悪い人であってはダメなんですよね。
だから、犬を服従させる為に無理やりホールドスティールしたり、しつけを理由に彼らを叱って委縮させたりすることはハズバンダリートレーニングとは正反対のことだと私は思っています。

そして”ほわ〜んとリラックス”は、家の中にいる時だけでなく、お散歩時も同じなんだな・・・。と今回は強く思いました。
”お散歩時 = リードで犬と飼い主が繋がっている時” です。
リードで繋がれてお散歩するのはワンコさんにとっての日常です。だから”日常を心地よいものに”と考えるのだとすればお散歩時のリードワークは彼らにとって心地よいものにしてあげたいと思いますし、ということはこのリードワークも”犬にとっての”ハズバンダリートレーニングと深い関係があるんだなと思ったのです。
オンリードでもノーリードの感覚で歩けるように、そして更にその先・・・先生の様にリードワークだけで興奮しまくるワンコさんをリラックスに導けるように・・・なりたいなあと心から思います。

私のリードワークの課題は端的にいうと、
リードを”ゆるめる”。
それもしっかりと、且つ優しく”止める為に緩める”
かなあ。
緩め過ぎはそのあとのリードワークが(犬にとって)雑になるから、緩めるけど緩め過ぎない、というのもポイントかな。


ルビーはとても大人しい犬なので、あまり文句を言わない分、私が気づかずに我慢させている事(リードワーク含め)や取り組んでいないことがあったなと、頭の中に色んなことが浮かんできます。
それでも文句を言わずにそれはそれとして割り切って日々をルンタッタ過ごしてくれているルビーを見ていると、ああもっともっと幸せにしてあげたい!と思うのです。

大人しい犬はキャパが大きいというのもあるかもしれませんが、こちらが気づかないだけで本当は言いたい事だってあるんじゃないの?人間だったら絶対文句言ってるだろうと。^^;人も大人しい子の悩みは見過ごされがちですもんね。

でも犬はとてもピュアだから、好きな飼い主さんを恨んだり自分はなんて不幸なんだなんて思わないかもしれないけれど、だからこそ彼らに甘えずに、飼い主としてより暮らしやすい環境を、幸せを提供してあげたいと思うし、それが私自身の幸せでもあると感じます。

”犬に何かをさせる”のではなく、”犬が何かをされることをリラックスしたまま受け入れられる”というのが彼らにとっても(そしてやる側の人にとっても)幸せなんじゃないかなと思うようになりました。

夏目先生の記事の中で最近読みかえしていたもの。ハズバンダリートレーニングと関係があるんじゃないかなと思った記事です。


「おいで」を最終系から教えるのだって、まずは自分がその子にとってリラックスできる存在でなければなりません。

ハズバンダリートレーニングは、犬がこちらの望む行動をしてくれるようにトレーニングすること、かもしれませんが、その前に、私達に身体を触られる事が嫌じゃないとか、むしろ好き、でないと、喜んでその体勢にはなってくれないんじゃなかなと思います。
喜んで、そしてリラックスした上でこちらがする動作を受け入れてくれる、またこちらの望む動作をしてくれる、というのがお互いにとって幸せなのだろうなあと。

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ここでふと、チニタにはしてるけどルビーにはあまりしていないあることが頭の中にポン!と浮かんできましたよ。^^;
実は私ルビ子を仰向け抱っこ、あまりしたことない・・・ということに気づきました。

(注:この”仰向け抱っこ”、巷でいう犬を服従させる為のホールドスチールやその延長のルックアップ法などとは違います。勘違いされてしまうと大変なので、私が目指す仰向け抱っこはこちらの記事にあるものです。↓


仰向け抱っこ。チニタとは当たり前の様にやってるのに(うっとりしてくれます)、なぜ!^^;
というわけで、私とルビーの取り組みはまだまだ続きます。
”取り組む事自体が楽しい”(勿論ルビーも私も)を実践していきたいと思います。
だってハズバンダリートレーニングですもんね、取り組む過程全てが楽しくないと!
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posted by カエデ at 17:12| Comment(0) | セミナー・講演会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする